
皆さんは玉ねぎの旬についてご存じでしょうか?
極早生から晩生までありますから、一概に旬を語ることはできません。
また、本州・四国・九州型と北海道型では出回りの時期や栽培方法もことなってきます。
前者は3〜8月・後者は8〜4月ぐらいになります。
今回ご紹介する玉ねぎは、香川県の玉ねぎです。
晩生の「もみじ3号」という品種になります。玉ねぎのスーパースターです。
玉ねぎは小麦と同様に水稲の裏作になり、この時期になると、以前はどこでもこのような風景が見られたものです。
玉ねぎは気温25℃を超えると「休眠」といって肥料や水を吸収しなくなり、ネギも部分が折れて倒伏してきます。(写真)

この様な状態になる前に収穫すると、貯蔵中に芽が伸びたり、切ったときに中が青いものになります。
完全に倒伏した玉ねぎを晴天日に収穫して、ネギの部分を結束して吊り小屋に吊るす作業です。

約一か月間吊り小屋で自然乾燥をしてから、みがきをかけて出荷ということになります。

最近では、中国産の安い玉ねぎや、9月から北海道産の玉ねぎが出荷されるために、これだけの人件費をかけては採算が取れないものになってきています。
この玉ねぎは昔から栽培方法や乾燥の技術によってブランドを築いてきたものです。
しかし、栽培面積は激減し、自然乾燥の玉ねぎはかなり少なくなっています。
最近、玉ねぎを買って調理をすると、中に首落ちのものや腐りの入ったものが結構あります。
吊り小屋で乾燥すると、病気が入っているものは乾燥の途中で、ネギの部分が腐って落ちてしまいます。当然、落ちたものは出荷の対象になりません。ところが、ここ15年ほど前から玉ねぎの乾燥方法を簡便化するために、収穫後に火力乾燥(熱風)に代わってきています。
こうなると、病気の入ったものまで全部出荷されてしまい、皆さんが買った玉ねぎにもそのようなものが混入してくることになります。
これはお米の天日乾燥と火力乾燥の違いと一緒です。
品質も味もやはり吊り玉ねぎが最高ですが、それだけの手間をかけても、市場流通では全く評価されないために本来の素晴らしい玉ねぎが消えていくことになっています。
農家も「もみじ3号」のような晩生の玉ねぎが最高であることは皆理解しています。
しかし、重労働の玉ねぎ栽培は体力的にも難しくなっていることや、出荷までに時間のかかる品種は除々に減らす傾向にあります。
「この玉ねぎすごいね!」 ・・・そんな会話が出てくるように栽培や流通方法まで変えていく必要がありますね。
今年は吊り小屋で乾燥した「もみじ3号」を農家限定で扱ってみようと思っています。
農産物の品質は風土にかなり影響されます。
もともと玉ねぎの栽培に適した香川県の「もみじ3号吊り玉」・・出荷時期が楽しみです。




ファーマーズマーケット ヴェルジェの契約産地『千葉県横芝光町』が映画の舞台です。